そこで今回は、バイク用エアバッグの効果と重要性について解説します。また、ハードプロテクターとの効果の比較や、エアバッグの性能を保証する「CE認証」についても触れ、おすすめのCE認証エアバッグ10選をご紹介します。
安全なバイクライフを送りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
バイク用エアバッグの効果と重要性
バイク用エアバッグとは、事故や転倒でライダーがバイクから投げ出された際にエアバッグが膨らんで、ライダーの体を保護し、致命傷を避けるための装置です。車には標準でエアバッグが装備されていますが、バイクの場合、ライダーが自身で着用する必要があります。
警視庁交通部によると、バイクの交通事故で致命傷を負う部位の一つが胸腹部で、その死亡者の割合は35%に達します。この数字は決して少なくなく、胸部を保護するためにもエアバッグは非常に重要な装備です。
2022年の警察庁の調査では、胸部プロテクターの着用率は8.9%に過ぎず、バイク用エアバッグを装着しているライダーは少数派です。しかし、実際にエアバッグを装着して「助かった」というライダーの声もあります。さらに、現場でバイク用エアバッグを導入している白バイ隊も着用を推奨しています。
参考:警視庁「交通安全情報 ライダーのみなさん! 2大致命傷部位 知ってますか?」
バイク用エアバッグとハードプロテクターはどちらが効果的?
ライダーの安全を守るために、ハードプロテクターやエアバッグといった装備があります。どちらも重大な怪我や死亡事故を防ぐ役割を果たしますが、その効果に違いはあるのでしょうか?詳しく見てみましょう。
バイク用エアバッグとハードプロテクターには、欧州安全認証が定めた基準に基づく安全性能があります。ここでは、ダイネーゼ製のハードプロテクターとエアバッグの衝撃吸収能力を比較した結果をご紹介します。
【衝撃吸収性能の比較】
| 製品 | 衝撃の強さ |
| BACK PROTECTOR LEVEL.1(ダイネーゼ製のハードプロテクター) | 18KN以下 |
| BACK PROTECTOR LEVEL.2(ダイネーゼ製のハードプロテクター) | 9KN以下 |
| ダイネーゼ製のワイヤレス式エアバッグ | 2KN以下 |
KN(キロニュートン)という単位は、体が受ける衝撃の強さを表しており、数値が小さいほどプロテクター/エアバッグの衝撃吸収能力が高いことを示します。
上記の試験結果からもわかるように、ダイネーゼ製品を比較した場合、エアバッグの方が衝撃をより効果的に緩和できることがわかります。
この試験結果はエアバッグ単体でのものですが、それでも高い安全性能を発揮していることがわかるでしょう。 ハードプロテクターの種類などの詳細については以下の記事で解説していますので、参考にしてみてください。
エアバッグとしての効果を裏付けしてくれる「CE認証」
バイク用エアバッグを購入する際に注目すべきポイントの一つが、CE認証です。この認証を受けたエアバッグは、その効果が確かであることが保証されています。
では、そもそもCE認証とは何なのか、詳しく解説していきます。
そもそも「CE認証」とは?
CEとは、フランス語の「Conformité Européenne(ヨーロッパの適合性)」の略です。CE認証は、製品が特定の安全基準を満たしていることを示し、この認証を取得することで、EU加盟国で合法的に販売できます。
日本国内向けの製品をEU地域で販売する際には、定められた安全基準を満たさなければいけません。その証明としてCE認証を取得することが義務付けられており、CEマークが付いていない製品を販売すると罰則を受ける可能性があります。
例えば、CE認証を受けたバイク用エアバッグは、その安全性が第三者によって確認されていることを示しています。日本で流通しているプロテクターの中には、特定の安全基準がなく、安全性の判断は個人や企業に任されているものもあります。そのため、安全性が確かなエアバッグを求めるなら、CE認証を確認することが重要です。
バイク用プロテクターにおけるCE認証は細かく分けられている
バイク用プロテクターには、CE認証という厳しい安全基準が設定されています。オートバイライダー専用のカテゴリーがあり、部位や製品ごとに細かく分類されているのが特徴です。
以下はその主なカテゴリーです。
| カテゴリー | 部位・製品 |
| EN1621-1 | 肩・肘など |
| EN1621-2 | 背中 |
| EN1621-3 | 胸 |
| EN1621-4 | エアバッグ |
これらの基準は、外部からの衝撃をどれだけ吸収して体に伝わるのを抑えられるかを評価します。具体的には、プロテクターに上から50ジュールの衝撃を与え、下側にどれくらいの衝撃が伝わるかを測定して、その衝撃吸収性能を確認します。
このように、バイク用プロテクターは厳格なテストをクリアして初めてCE認証を取得できるのです。
CE認証におけるlevelとは?
CE認証には細かいカテゴリーがあり、バイク用プロテクターなどでは衝撃テストの結果に基づいて2つのレベルに分けられています。以下に、カテゴリーごとの部位・製品と衝撃吸収力の基準値をまとめています。
| カテゴリー | 部位・製品 | 衝撃吸収力の基準値 |
| EN1621-1 | 肩・肘など | Level1:35KN Level2:20KN |
| EN1621-2 | 背中 | Level1:18KN Level2:9KN |
| EN1621-3 | 胸 | Level1:18KN Level2:9KN |
| EN1621-4 | エアバッグ | Level1:4.5KN Level2:2.5KN |
KN(キロニュートン)は、数値が小さいほど体に伝わる衝撃が小さいことを示します。したがって、Level1とLevel2を比較すると、Level2の方が高い衝撃吸収力を持っているということです。
CE認証では、衝撃吸収力だけでなく、プロテクターの面積、性別、気候などさまざまな項目についても厳格な基準が設けられています。
ダイネーゼの「CE認証」に対する取り組み
イタリア発のダイネーゼは、バイク用エアバッグをはじめとするライダーの安全製品を製造する際に、必ずCE認証の基準を満たしています。CE認証がなければEU地域で製品を販売できないだけでなく、ダイネーゼでは「ユーザーを誤解させない」ことを重視しています。
例えば、店員に「このジャケットやプロテクターは安全です」とすすめられた場合、お客様はその言葉を信じて購入するでしょう。しかし、本当にその製品が安全なのか、素人には判断が難しいです。
ここでCE認証が役立ちます。CE認証は製品の安全性を保証するものです。CE認証を取得した製品は、安全性への信頼が高まり、お客様も安心して購入できます。
ダイネーゼは、お客様に安全で満足のいくバイクライフを提供するために、CE認証にこだわっているのです。 CE認証を取得することで、製品の一定の性能・安全性が保証され、お客様に安全なバイクライフを提供できると考えています。
CE認証を取得しているおすすめのバイク用エアバッグ
突然の事故や転倒による致命傷を防ぐために、バイクに乗る際はバイク用エアバッグを装着することが重要です。
ダイネーゼでは、独自のワイヤレス式エアバッグシステム『D-air』を開発しています。 D-airは、世界最高峰のモーターサイクルレース「MotoGP」において、2007年から採用されているバイク用エアバッグシステムです。この技術を用いて、一般公道モデル向けの製品を展開しています。
ワイヤレスタイプのバイク用エアバッグのため、バイクやスマホとの連携や接続は一切不要。また、エアバッグシステムには7つのセンサーが内蔵されており、ライダーの動きを1秒間に1,000回モニタリング。事前に事故を察知すると、瞬時に立体構造のエアバッグが膨らみ、ライダーの身の安全を守ってくれる仕様です。
さらに、胸部のエアバッグは一般的なプロテクター8枚分、背中のエアバッグは7枚分のプロテクション性能を持っています。
ここでは、D-airを搭載し、さらにCE認定を取得しているダイネーゼのおすすめ商品をご紹介するので、バイク用エアバッグを購入する際の参考にしてください。
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まとめ:効果が実証されたCE認証取得済みのバイク用エアバッグを着用しよう!
今回は、バイク用エアバッグの効果やCE認証について解説しました。どんなに注意して運転していても、事故は突然発生することがあります。そのため、バイク走行中は自身の安全を確保するための対策が必要です。
CE認証を取得したエアバッグは、厳しい安全基準をクリアしているため、安心して使用できます。ダイネーゼのバイク用エアバッグはすべてCE認証を取得しており、信頼性があります。
興味のある方は、ぜひお近くのダイネーゼストアやオンラインストアでチェックしてみてください。