バイクツーリングを楽しんでいる際、天候不順によって雨に遭遇するケースもあるかと思います。
その際には、体が濡れて冷えないようにレインウェアを着用しましょう。しかし、着心地が良く、安全に運転するためにも機能性を考えたレインウェア選びが大切です。
そこで今回は、自分にとって最強のレインウェアを探すためにも、ウェアを選ぶ際のチェックポイントをご紹介していきます。
長持ちさせるためにも、メンテナンス方法やおすすめのレインウェアについてもご紹介していくので、バイクツーリングが趣味の方やバイク用のレインウェアを探している方は、ぜひチェックしてみてください。
バイク専用のレインウェアは買うべき?
バイクに乗る場合は突発的な雨に備えてレインウェアを用意しておくと安心です。
財布やスマホといったアイテムは、防水バッグを選んで使用すれば雨から守ることができます。 しかし、自分の体や着用している服はレインウェアを着ていないと守れません。 雨に濡れると体が冷えて不快に感じるだけではなく、体力も奪われてしまいます。 安全に運転するためにもレインウェアは必須です。
レインウェアといってもさまざまな種類があります。 近年では、アウトドア用やスポーツ用の防水透湿ウェアも豊富に販売されているので、バイクでも着用できると考えている方もいます。
たしかに、ある程度の雨を防ぐことは可能です。 しかし、使用する環境が異なるので想定外に濡れてしまう危険性があります。 バイク専用のレインウェアは、素材だけではなく、バイクを運転する際に雨が侵入しやすい箇所などを考えて作られています。 そのため、雨の日でも安全にバイクを運転することが可能です。

バイク用レインウェア特有の機能性
バイク用レインウェアは、バイクでの運転を前提に作られたアイテムです。
アウトドアやスポーツなどで使用するウェアには備えられていない機能が搭載されています。 どのような機能性を持っているのか解説していきます。
ベンチレーション機能
雨が降ると湿気が溜まりやすくジメジメとしてしまいます。 そのため、レインウェアを着用すると不快感があり、快適に運転できません。
そんな不快感を払拭するためのベンチレーション機能がバイク用レインウェアには搭載されています。 ベンチレーションとは、通風や換気、風通しを意味する言葉です。 透湿性を指し、溜まりやすい湿気を排出するための機能として搭載されています。
バイク用レインウェアでは、素材の通気性が良いだけではなく、背中部分から湿気を逃がすベンチレーション機能が付いていることが一般的です。 ベンチレーション機能があれば通気性がアップするため、蒸れずに快適に運転し続けることが可能です。
反射板
雨の日は視界が悪くなります。 視界が悪くなれば事故が発生する危険性もアップするため、ほかのバイクや車に自分の存在を知らせることが大切です。
バイク用レインウェアでは、夜間や雨の日でも目立つ派手なカラーのものも用意され、加えて反射板も搭載されていることが多いです。 そのため、視界が悪くなりやすい雨の日でもレインウェアを着用するだけで対向車や後続車に自分の存在を知らせることができます。
アジャスト機能
服の上に着用するため、バイク用レインウェアは余裕のある大きめサイズを購入する必要があります。 大きいと窮屈にならずに快適性が増しますが、大きすぎてしまうと走行中に風の影響を大きく受けてしまうので、腕や腰部分のウェアがバタついてしまいます。
バタつけば走行の邪魔となり安全性が損なわれてしまうので危険です。 しかし、バイク用レインウェアにはアジャスト機能が搭載されています。
バタつきやすい腕や腰部分などにベルトや面ファスナーなどが付いているので、自分の体に合わせてサイズを調整することが可能です。 バタつきを防いでくれるので運転にも集中できます。
防水メンブレン
バイク用レインウェアには、なんらかの形で防水メンブレンが組み込まれている特徴があります。 メンブレンとは、幕や薄い膜といった意味があり、バイク用のレインウェアであれば、Gore-Tex®やダイネーゼが独自に開発したD-dry®/ABSØLUTESHELL™が当てはまります。
何百万もの小さな穴が開いた非常に薄いフィルムで、その穴は外側からの水が通過できないほどの小ささです。 しかし、内側からは水蒸気を逃がすことができるので、ジャケット内をドライに保つことができます。
メンブレンの性能は、直径2.5mmのチューブを使用した水柱によって測定されます。 チューブに水を注いで、どの程度の水で浸透するかで圧力を測る仕組みです。
例えば、「20,000mm防水」といった表記がされた防水ウェアであれば、水が浸透したときの水柱の高さが20mという意味です。 レインウェア選びの参考にしてみてください。

自分にとって最強のバイク用レインウェアを選ぶためのチェックポイント
バイク用レインウェアを選ぶ際には、以下の7つのポイントを意識してみましょう。
- 耐水圧
- 透湿性
- レインウェアの形状
- 携帯性
- 耐久性
- 視認性
- 価格
雨の日でも安全に運転するため、自分にとって最強のレインウェアを見つけるためにも、ぜひ参考にしてください。
耐水圧
耐水圧とは、レインウェアの生地がどれくらいの水圧に耐えられるかを数値化したものです。
耐水圧試験はJIS規格によって定められ、数値が高ければ高いほど、防水性が高いといえます。一般的な耐水圧で耐えられる雨の目安は以下のとおりです。
- 耐水圧300mm:小雨に耐えられる
- 耐水圧2,000mm:中雨に耐えられる
- 耐水圧10,000mm:大雨に耐えられる
- 耐水圧20,000mm:嵐に耐えられる
また、走行中の雨の勢いは静止時の何倍にもなります。 徒歩や自転車とは異なり速度が出るので、耐水圧が高めのものを選ぶと安心度もアップします。
バイク走行中に必要な耐水圧は、一般道の場合10,000mm、高速道路の場合20,000mmといわれているので、選ぶ際の参考にしてみてください。
透湿性
透湿性が低いと、レインウェア着用時に湿気を逃すことができなくなってしまうため、汗をかきやすく、不快に感じてしまう可能性があります。 汗で肌がかぶれる心配もあるので注意が必要です。
透湿性は、蒸気状態の汗を外に出す度合いを指します。 24時間に何g水分を外に出すことが可能なのかを数値で表しており、「g/㎡・24hr」で記すことが可能です。
人間の日常生活でどの程度の汗をかくのか、まとめたイメージが以下のとおりです。
- 耐水圧300mm:小雨に耐えられる
- 軽い運動:5,000 g/㎡・24hr
- 激しい運動:8,000 g/㎡・24hr
バイクは運転をするだけなので軽い運動と同程度だと考える方もいますが、夏場にレインウェアを着用すれば汗でジメジメとして蒸れが発生してしまうため、激しい運動時と同程度の汗をかく可能性もあります。
雨が降れば首元までガードしないと内部にまで浸透してしまうため、さらに熱もこもりやすくなるでしょう。 バイクで走行することを考えれば、透湿性は、8,000〜10,000g/㎡・24hr以上であれば蒸れる心配も軽減し、快適に運転を楽しめます。
これまでレインウェアのベタつきや湿気による不快を感じていれば、透湿性の低いウェアを着用していた可能性が高いです。 快適性をアップするためにも透湿性が高いアイテムを選びましょう。
レインウェアの形状
レインウェアといってもさまざまな種類があります。
全身を守れる上下セパレートタイプだけではなく、上に羽織るのみのコートタイプやワンピースタイプ、ポンチョタイプなど、種類が豊富です。 見た目も異なり、デザイン性で選ぶ方もいますが、バイクに乗る際には安全に走行するためにもワンピースタイプか、上下セパレートタイプを選定しましょう。
コートやポンチョタイプは、防水機能が簡易なものも多く、耐水性などの機能も低い傾向にあります。 風によってバタつく可能性もあるので、運転がしにくくなり大変危険です。
基本的には使用せず、バイクを降りたときのみ使用するよう心掛けてください。 また、レインウェアの一つとして防水ブーツの着用もおすすめです。 雨の侵入を防いでくれるので、不快感を軽減してくれます。
携帯性
バイクには車のトランクのような余裕のある収納スペースがありません。 そのため、レインウェアなど収納できる荷物には限りがあります。
登山やキャンプを計画していれば、より荷物も多くなってしまいます。 機能性を重視してさまざまな機能が装着されたレインウェアを選べば場所を取り、収納スペースを圧迫する可能性もあるでしょう。
場所を圧迫せずに持ち運ぶためにも、携帯性を意識してレインウェアを選ぶことも大切です。 小さく折り畳むことが可能、重量が軽い、収納袋が付いているなど、携帯しやすいレインウェアを選択してみてください。
耐久性
前述したように、雨が降ると視界が悪くなってしまいます。 周囲を走行している車やバイク、自転車や歩行者にとっても見えづらい状況のため、事故が起こる危険性があります。
また、バイクは車体が小さく横幅もないことから、とくにバンやワゴン、またはトラックのような大きな車の後ろに入ると対向車からはほとんど見えなくなってしまいます。 さらに、黒っぽいウェアを着ていると視認性は落ち、対向車もより気付きにくくなるでしょう。
周囲に気付かれない可能性もあるため、自分の存在を認識してもらえるようなレインウェア選びが大切です。 目立つカラーのレインウェアを選ぶことも重要ですが、反射板といった視認性の向上につながるアイテムが付いているレインウェアを選んでみましょう。 暗い時間帯にバイクで走行することが多い方にもおすすめです。
価格
バイク用レインウェアといっても価格はさまざまです。 コストを抑えて購入したいと考える方もいますが、安価すぎるレインウェアは耐水圧や透湿性、耐久性などが劣ることがあり、すぐに劣化する危険が潜んでいます。
しかし、価格が高いほど機能性も高くなりますが、それほどバイクに乗る頻度が高くない場合は、高価なウェアを選ぶことにもったいないと感じる方もいるでしょう。
性能が良いことも大切ですが、コスト面も重要なので、欲しい機能が搭載されているレインウェアを探し、予算に合わせたアイテムを選ぶようにしましょう。

バイク用レインウェアのメンテナンス方法
高性能なレインウェアを購入しても、使い続けたまま放置をしていれば劣化を招き、機能性が低下する可能性があります。
状態の良いままレインウェアを保管するためにも、日ごろからのメンテナンスが欠かせません。 ここでは、バイク用レインウェアのメンテナンス方法を解説していきます。
汚れなどが付着している場合
レインウェアによってメンテナンス方法は異なります。 洗濯ができるものもありますが、「手洗い」と表記されているものも多いので、表示に従ってお手入れをしていきましょう。
しかし、レインウェアを使用するたびに洗濯や手洗いをするのは大変な作業です。 手間がかかれば面倒になり、メンテナンスも雑になってしまいます。
レインウェアのメンテナンスで大切なのは、汚れや水分をそのまま放置しないことです。 脱いでそのままにしていると劣化が進むだけではなく、異臭やカビが発生する可能性もあります。 そのため、汚れや水分はできるだけ拭き取るようにしましょう。
硬く絞った濡れタオルで汚れや水分を取り除き、乾かすためにハンガーにかけて陰干しをしてください。 ひどい汚れがある際には、無理にこすらずに中性洗剤で汚れを落としましょう。 日ごろから簡単なお手入れをするだけで面倒な手洗いを防ぐことに役立ちます。
撥水性が落ちてきた場合
レインウェアでは撥水性も大切です。 しかし、着用していくうちに撥水性も衰えてしまいます。
ただ、素材によっては、生地表面のハケを立たせることで撥水機能を蘇らせることが可能です。 アイロンがけをするだけでハケを立たせることができるので、撥水性が落ちてきたら試してみてください。
ただし、レインウェアの種類によってはアイロンが使用できない素材もあります。
- 洗濯表示部分にアイロン禁止の注意書きがない
- 乾かしてからアイロンがけをする
- あて布をしてアイロンをかける
- 温度は低温~中温にする
- ロゴやファスナー部分にはアイロンをあてない
上記に注意をしてアイロンがけをしてみてください。 また、撥水スプレーも市販されています。 アイロンが使用できない場合は、撥水スプレーの使用を検討してみましょう。
バイカーにおすすめの最強レインウェア
高機能なレインウェアを用意すれば安全な運転につながります。 しかし、いざ購入を決意しても種類が多く、悩んでしまう方もいるはずです。
そこでここからは、バイカーにおすすめの最強レインウェアをご紹介していきます。 レインウェア選びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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まとめ:自分にとって最強のバイク用レインウェアを手に入れよう
レインウェアといっても種類があり、それぞれ機能性も異なります。 雨の日の走行は寒さや視界不良によって安全性が損なわれる危険があります。
レインウェアを活用することで安全性をアップできるので、レインウェアの形状や機能面に注目して最適なウェアを選びましょう。
ジャケットやパンツ、シューズを組み合わせて、雨の日でも安全に走行できるよう、今回ご紹介した選び方やおすすめのウェアを参考に、自分にとって最強のバイク用レインウェアを探してみてください。