四輪に比べて荷物の積載スペースが限られるバイクにはさまざまなバッグが存在します。
その中でも手軽さと便利さを兼ね備えているのがタンクバッグです。
タンクバッグとは、文字通りバイクの燃料タンク上に設置するタイプのバッグで、荷物の出し入れが簡単にでき、バッグの着脱も容易にできる製品が多く、街乗りからツーリングまで幅広く使えます。
各バイク用品メーカーからは大きさや固定方法もさまざまなタンクバッグがリリースされており、非常に人気のバッグです。
ここでは、タンクバッグの特徴やメリットと共に、商品の選び方のポイントやおすすめの商品をご紹介します。
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バイク用タンクバッグを活用する3つのメリット
バイクに荷物を積載する場合、ライダーより後ろのスペースであるタンデムシートの上やリアキャリアなどを活用することが多々あります。 一方、タンクバッグは、ライダーの前に荷物を積むスタイルになるため、他のバッグには無い利便性やメリットがあります。
簡単にバイクに装着できる
バイク乗車時にリュックサックやウエストバッグを利用するライダーも多いですが、ライディングがスポイルされるため、疲労や肩こりの原因となったりもします。
その点、車体に装着するタンクバッグはライディング時の身軽さがメリットのひとつ。
タンクバッグの装着方法はさまざまなタイプがありますが、ほとんどの製品が磁力の力で鉄の燃料タンクに装着するマグネット固定式を採用しているため、ワンタッチで着脱できる利便性の高さも魅力のひとつとなっています。
荷物の多いツーリング時は、シートバッグなどにかさばるものを収納し、タンクバッグには取り出す機会の多い貴重品や飲み物を収納しておくという使い分け方が便利。
休憩時や食事などの時はタンクバッグのみを外して携行すれば良いので、身軽に旅を楽しめます。
簡単に荷物を取り出せる
燃料タンクに装着するため超大容量とはいきませんが、スマホや財布、飲み物、メガネなど、いつも持ち歩く小物の収納に非常に便利なタンクバッグ。
その最も便利な点として挙げられるのが、荷物の取り出しやすさです。
ETCが使えない有料道路で料金所での支払いをする際に、タンクバッグを装着しておくことで、バイクから降りることなく財布を簡単に取り出すことができ、非常に便利です。
また、オープンフェイスやシステムヘルメットを愛用しているなら、タンクバッグに飲み物を入れておくことで、気軽に水分補給もできてしまいます。
荷物が視界近くにあるため安心感がある
シートバッグやサドルバッグなど、ライダーの後方に荷物を積載するタイプのバッグは、ライダーの視界に荷物が入らないので、走行中にかばんの蓋が開いていたり、荷崩れがあってもすぐに気づけません。
一方、タンクバッグはライダーの目の前に荷物を積載することになるので、バッグや荷物の異変にすぐ気づくことができ、安心感が非常に高いのが特徴です。
とくにマグネット式タンクバッグは、走行風で浮き上がり、ずれることもあります。そうした場合もすぐに気づくことができるので、バッグの脱落という最悪の事態を避けられるのです。
バイク用タンクバッグの選び方
タンクバッグには取り付け法・収納容量などにさまざまなタイプがあるので、自分の使い方や、収納したい物、デザインなど好みに合わせてチョイスできます。 そんなタンクバッグの選び方のポイントを解説します。
取り付け方法で選ぶ
バイクの燃料タンクはスチールタンクが一般的なので、タンクバッグもマグネット式のタイプが最も多くなります。
マグネット式のメリットは着脱が簡単であることと、車体側に加工やアタッチメントの装着をする必要ない点が挙げられます。
ただし、樹脂やアルミの燃料タンクやタンクカバーの付いている機種には基本的に使用できません。
タンク形状や材質によらず装着できるのがベルト式のタンクバッグです。
ベルト式のタンクバッグは車体側にベルトのアタッチメントの装着が必要な場合があるため、バッグの着脱が煩雑になる場合があります。
タンク表面が平滑なタイプなら吸盤式のタンクバッグという選択肢もあります。
ただし、雨天時やタンク表面がホコリなどで汚れているとしっかり吸着できないケースもあります。
そのほか、燃料タンクの給油口にボルトでメーカー別の専用アタッチメントを固定し、簡単かつ確実にタンクバッグを装着できるタイプもあります。
収納量で選ぶ
タンクバッグは財布やスマートフォンなどの小物類だけが収納できる容量1リットル以下の小型のものから、着替えやレインウェアまで入ってしまう容量40リットル近い大型タイプまでさまざまなものがあります。
しかしながら、燃料タンクの幅は限られていますので、大容量のタンクバッグは全高が高くなり、重心位置が高くなる傾向にあるので、走行安定性に悪影響が出るおそれがあります。
また、ハンドルに干渉する可能性もありますので、注意が必要です。かさばる荷物は分けて車体後方に積載するのがおすすめです。
街乗りや通勤、ツーリング、キャンプツーリングなど、自身のバイクライフに合わせた容量を選びましょう。
ポケットの位置や数で選ぶ
ナビゲーションシステムやスマホナビが無かった時代、多くのタンクバッグは上面がクリアポケットになっており、そこに地図を収納することで、走りながら確認できるようになっていました。
ツーリング中の道案内はスマートフォンのナビアプリが主流となっている現在ですが、やはり「ツーリングマップル」を愛用する人や、タブレット端末でナビアプリを使用する人は、上面がクリアポケットになっているタンクバッグがおすすめです。
また、タンクバッグの中には小銭を種類別にわけて収納できるポケットを備えるもの、脱いだグローブなどを挟んでおけるゴムバンドを装備したもの、有料道路のチケットをすぐに収納できるポケット付きの製品など、さまざまなタイプがあります。
防水性能を備えているものを選ぶ
ライダーにとって、雨天の備えは欠かせません。
タンクバッグは雨天時でも安心して使用できるように防水対策が行われています。
最もメジャーなのは、タンクバッグ本体とは別の防水カバーを備える製品です。
カバーをかけるのに多少手間が必要になる点、荷物が取り出しにくくなる点といったデメリットもありますが、大切なものを雨による浸水から守れます。
また、カバーの一部が透明になっており、タンクバッグのクリアポケットを透過するタイプの防水カバーを採用する製品もあります。
本体やポケット自体が防水処理されており、防水カバーが必要のないタイプのタンクバッグもありますが、防水は一部のポケットのみという場合もありますので、購入前によく確認しておきましょう。
2way式のものを選ぶ
車体への着脱が容易なタンクバッグは、ツーリング先の食事や観光時は手軽にバイクから外して持ち歩くことができるのもメリットのひとつです。
そのため、多くの製品に持ち手やショルダーベルトが装備されており、バイク用としてだけでなく、持ち歩きしやすい通常のバッグとしても使えるような2wayタイプが一般的になっています。
また、中にはリュックサックとして背負うことができるタイプや、ウエストポーチとして使えるタイプのタンクバッグもあります。 こうしたタイプでは両手がフリーになるので、ツーリング先で街歩きをしたり、観光地の散策を楽しみたいというライダーにとっては最適と言えるでしょう。
タンクバッグを選ぶ際は、こうした2way式のタイプの中から自分の使い方に適したものをチョイスするのがよいでしょう。
可変式タイプを選ぶ
ツーリング時はお土産を買う分、荷物が増えるもの。
そうした荷物の増減に対応し、荷物が少ないときにはコンパクトに、荷物が増えたときには大容量に、と容量を可変できるタイプのタンクバッグもあります。
多くの場合、本体サイドのジッパーを開くことで、本体が上方向に伸びて容量が大きくなる仕様となっています。
タンクバッグの高さが増すことになるので、とくに前傾姿勢のライディングポジションで走行するスポーツバイクの場合、タンクバッグが体に干渉することが考えられます。
そのようなケースを事前に想定した上で、購入前にしっかりサイズを確認しましょう。
おすすめのバイク用タンクバッグ4選
収納スペースの少ないバイクに便利なタンクバッグ。 その人気を追い風に日々進化を続け、使いやすい製品が次々登場しています。 ここでは、スタイリッシュなデザインと利便性を両立させた、とくにおすすめのタンクバッグ4アイテムを紹介します。
DAINESE D-TANKER MOTORCYCLE MINI BAG
フルカウルのスポーツバイクとも相性が良い、気流を意識した流麗なデザインのダイネーゼのタンクバッグ。
コンパクトなフォルムながら容量は6.1リットルを確保し、ツーリングから街乗りまで幅広く使えます。
メインコンパートメントには小物収納に便利なオーガナイザーポケットを備える他、サングラスポケットも装備しています。
運転時にメガネやサングラスを使う人には大変便利なバッグといえるでしょう。
また、持ち運びに便利な強化ハンドルとショルダーストラップを装備しているので、バイクを降りてからの使い勝手も良好。
車体との装着はマグネット式で着脱は容易です。
燃料タンクとの接触面にネオプレン素材の滑り止めパッドが採用されており、安定性もしっかり確保されています。
OGIO POWERSPORTS | M2 Expandable 8-12L Tank Bag
8リットルから12リットルまで容量を可変できる「M2 Expandable 8-12L Tank Bag」は、専用の「タンクリング」を車体に取り付け、そのタンクリングにバッグをマウントする方式を採用します。
本体はシングルショット成形のPU素材を採用し、型崩れのしづらさと耐水性を両立。
本体上部にはスマホやマップの収納に便利なクリアトップが設けられており、スマートフォンのタッチ操作も可能となっています。
雨天時は付属のレインカバーを装着することで、荷物を保護できます。
このレインカバーはコードとスナップによって固定できるため、走行風に対する対策も万全です。
さらに、電源コードポート、取り外し可能な収納ポーチ、ショルダーストラップ、持ち運びやすいグラベルハンドルなど充実した装備となっています。
OGIO POWERSPORTS SUPERMINI TANKER 2.0
流線型状のデザインと、6.0リットルの容量を確保した、高さ9.5cm x 幅22.5cm x 厚み(奥行)28.0cmサイズのタンクバッグ。
車体装着はマグネット式で、車体に傷がつきにくいネオプレン製ノンスリップパッドを併用することで、走行時の安定感を向上させています。
メインの収納スペースには仕切りやポケットを多数設けることで、荷物を整理整頓した状態での収納が可能となっています。
持ち運び時に便利なショルダーストラップや、しっかりした持ち手(強化ハンドル)を装備。
バッグ上面はクリアポケットになっており、スマートフォンを収納することでナビゲーションとして活用することもできます。
また、タッチ操作可能な素材を採用しているため、スマートフォンを取り出すことなく操作が可能です。
OGIO POWERSPORTS | S1 Nylon Fixed 4L Tank Bag
車両メーカー別専用の「タンクリング」を使用した車体マウント方式でスムーズかつスピーディな着脱を実現した「S1 Nylon Fixed 4L Tank Bag」。
バッグトップ素材はシングルショット成型のポリエステル600Dとなっており、高耐久性を実現しています。
本体サイズは、長さ 22.2 cm x 幅19.6 cm x 高さ19.6 cmで、4リットルの収納量を確保。
メインコンパートメントのファスナー下に備えた収納エリアや、取り外し可能なショルダーストラップなど、使い勝手に優れたディティールを有しており、ツーリングに必要な機能を持ったベーシックなタンクバッグが欲しいという人には最適な製品です。
バッグのサイドに入ったグラフィックはリフレクターとなっており、夜間の安全性にも配慮しています。
バイクにタンクバッグを付け、快適にツーリングを楽しもう!
手軽に取り付けができて、安心して荷物を収納できるタンクバッグは、免許取り立てのビギナーからベテランにまですべてのライダーにおすすめアイテム。
購入時は、取り付け法や容量など、好みや使うシーンに応じた商品を選びましょう。
そして決して欠かせないのがデザインです。
国内メーカーのタンクバッグとはひと味違ったイタリアンデザインのタンクバッグは、バイクに装着した時も、降りて持ち歩く時も非常にスタイリッシュです。
ぜひ、ダイネーゼのタンクバッグに注目してみてはいかがでしょうか。
※記事内の価格、情報は全て作成時点のものです。最新の情報は各ブランドページをご確認ください。
株式会社ユーロギア
記事作成 ユーロギア編集部
「モーターサイクル」「スキー」「自転車」等、アクティブスポーツを楽しむ方のためのセーフティギアを取り扱い。海外の複数スポーツブランドの総代理店として、全国に専門店を展開中。他、これらのスポーツを楽しむためのイベント開催も。
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