最終更新 2023.02.13

日差し対策に!ヘルメットのバイザーの種類とおすすめ商品を紹介!

週末のツーリングから日常の通勤・通学まで、バイクに乗っているときにはさまざまな気象条件に遭遇します。

例えば雨の日や晴れの日など、天候によるライディング状況の変化には、レインウエアや防水アイテムなどそれ相応のアイテムが必要になりますよね。それと同じように1日の中で刻々と変化する要素に太陽光=日光があります。

ではそれに対応するアイテムとは何でしょうか?

近年、オンロード用のフルフェイスヘルメットではヘルメットのアウターやインナーに装着する「バイザー」の採用が増えています。今回はそんなバイザーに着目してみましょう。

バイザーとは?

バイザー(Visor)とは、日除けのための「ひさし」を意味する言葉です。

例えば帽子では顔や頭を覆うように帽子の周囲に傘のように装着されたものを指します。ヘルメットでは、ライダーの顔の真上に板状のパーツ=バイザーを装着することで日光が直接目に入ったり、日光が顔に当たらないようにする役割を持ちます。

一般的にはオフロード用のヘルメットをはじめ、ジェットヘルメットなどハーフヘルメットなどオープンタイプのヘルメットに装着されることが多いアイテムです。

バイザー付きヘルメットのメリット・デメリット

ではバイザー付きヘルメットのメリットとデメリットとは何でしょうか。機能や機構、それぞれの点でメリットとデメリットがあります。

まずはメリットからご紹介しましょう。

メリット1. 眩しさや紫外線をカットする

一番のメリットとしてはもちろん日除けです。ヘルメットシールドの内部や外部に装着されるインナーバイザーでは、サングラス効果を持つバイザーを下ろすことで日中の直射日光や紫外線がライダーの顔や目に直接当たることを防いでくれます

また、早朝や夕方など、日光が直接目に入ってきてしまうような場面でも、ワンタッチでバイザーを下ろすことで日差しを和らげてくれます。

インナーバイザーやアウターバイザーのないヘルメットの場合は、クリアシールドにサングラスを併用したり、シールド自体をスモークシールドに交換するなどの手間が必要ですが、バイザー付きであればその必要もなく、あらゆる状況へ即座に対応できます。

メリット2. 状況にあわせて切り替えが可能

普段の走行でクリア(透明)のヘルメットシールドを使う場合は、バイザーはとても便利なアイテムです。

もちろん、スモークシールドでも同様の日よけ効果は得られますが、夜間では視界が悪くなるため、1日を通じて使用することは推奨できません。しかし、バイザー付きヘルメットであれば、必要な時だけスモークのバイザーを下ろせば良いので、あらゆる状況に対応できます。

バイザー付きヘルメットのデメリット

ここからはバイザー付きヘルメットのデメリットについてもご紹介します。まだまだ種類がそれほど多くないバイザー付きヘルメットですが、それには機構や重量などの面でデメリットも存在します。

これからご紹介する点を踏まえた上でヘルメット選びに活かしてください。

デメリット1. ヘルメットが大型化して、重くなる

バイザー付きのヘルメットは、追加するバイザーやバイザーの開閉機構そのものの重量がプラスされるため、バイザーが無いヘルメットよりも重量は大きくなります。

シールドの外側にバイザーを装着するタイプではヘルメットの大きさにほとんど変化をありませんが、ヘルメット内部に開閉機構を持つタイプでは、帽体と内部フォームの間に開閉機構とバイザー本体を収納するため、帽体も大きく重量もかさんでしまいます。

バイザー付きヘルメットを検討・購入する際は店頭で大きさや重さを確認することをおすすめします。

デメリット2. メガネの併用ができない(または難しい)

ライディングの際にメガネを使用すると、インナーバイザーの場合は上から降りてくるバイザーがメガネと干渉することがあります。ヘルメットや愛用するメガネの種類によっては干渉を回避できる可能性もありますが、基本的には併用できないと考えた方が良いでしょう。

バイザーが干渉してメガネがずれてしまうのは大変危険です。メガネライダーでバイザー付きヘルメットを検討されている方は、インナーバイザータイプのヘルメットは避けて、シールドの外側にバイザーを取り付けるタイプを検討する方がベターです。

またメガネフレームとバイザーの組み合わせがどのような視界を生むのか、ヘルメット専門スタッフが在籍する店頭でのセットアップ&相談をおすすめします。

バイザー付きヘルメットの種類

バイザー付きヘルメットにはいくつかの種類があります。ここまでご紹介してきたものに加えて、同じバイザーでもまったく種類の異なるバイザーのものまで、ここからはそれぞれの特徴をあらためてご紹介します。

1. インナーバイザー

インナーバイザーとは、シールドの内側にサングラス効果を持つスモークバイザーを搭載する方法を意味します。

近年、さまざまなブランドでインナーバイザーを搭載した新型ヘルメットが登場中で、フルフェイスヘルメットからシステムヘルメットまで数多くのヘルメットがこの方式を採用しています。

日中はインナーバイザーを下ろしてスモーク仕様に、夜間はインナーバイザーを格納してクリアな視界を確保。インナーバイザー付きのヘルメットを使用すると、クリアシールドのみであらゆる状況に対応できます。

ただし、前述したようにメガネとの併用はできません。

②アウターバイザー

アウターバイザーとは、スモークバイザーをシールドの外側に装着する方式を意味します。

市場ではヘルメットブランドのアライが「アライ・プロシェイドシステム」としてアウターバイザーを採用しています。この方式の特徴としては、モデルによって後付けが可能であることと、インナーバイザーのように複雑な格納機構を必要としないためにヘルメット重量の増加を最小限に留められ、帽体の大きさもほぼ変化しません。

ただし、バイザーを使用しない場合はバイザーをシールドから持ち上げるような形で保持するために、バイザーが空気抵抗となり横風に影響を受けやすくなったり、後方確認で頭を振った際にヘルメットが振られる可能性もあります

③後付けバイザー

ここまでご紹介したインナーバイザー、アウターバイザーとは目的や形状も異なりますが、一部のジェットヘルメットには後付けでバイザーを追加することが可能です。

ジェットヘルメットの後付けバイザーは、樹脂製のひさしをヘルメットのおでこにあるスナップボタンに固定することで日差しを和らげることができます。また、オフロード走行時に前走車が巻き上げる砂や泥が上から降ってきた場合でも、顔に直接当たらないように防ぐことができます。

ただし、後付のバイザーは走行風や横風の影響を受けやすいので高速道路を延々と走行するようなシーンでは、首への負担が大きくなりますので、使用状況に合わせてバイザーを脱着するのがベターです。

ヘルメットの選び方

今回はバイザー付きのヘルメットについてここまでご紹介してきました。ここからはヘルメットの選び方についてあらためておさらいしておきましょう。

サイズをチェック

どんな目的でどんな機能を持つヘルメットを使うのか。そこが決まればあとは好きなブランドやデザインを選ぶだけ。でも一番大切なことは、自分の頭のサイズに合ったヘルメットを選ぶことです。

万が一の事故の際に頭部を効果的に保護するためには、サイズ選びが最も重要な項目になります。サイズがぶかぶかで大きすぎるヘルメットは、ヘルメットの中で頭が自由に動いてしまうため、頭部への衝撃を保護することができません。

また、サイズが小さすぎるヘルメットは内装が常に頭を圧迫してしまうため、短時間の使用でも頭痛が発生するほか、万が一の際にもヘルメットの内装が頭部にダメージを与えてしまう可能性があります。

購入の際には、店頭でさまざまなサイズを実際に試した上で、専門スタッフに相談することをおすすめします。

近年では、内装パーツにもさまざまなサイズに対応するフィッティングパーツが数多く用意されていますので、仮にMサイズを購入したとしても自分の顔や頭に合わせて部分的にサイズを調整することができます

フィット感をチェック

最後に重要な点をもうひとつだけ。

それは普段の自分の髪型や髪の長さです。自分の頭髪がどういう毛量で、普段どういう髪型を好むのかは人それぞれ。ところが、同じライダーであっても短髪の時と髪が伸びて毛量が増えている時とでは、同じサイズ・同じ内装の仕様でもフィット感は驚くほどに変化してしまうのです。

たとえば、夏場は短髪だけど冬場は髪を長めにするといった場合、短髪の時に内装をフィッティングしたヘルメットでは、髪が伸びると圧迫感を感じるようになります。逆に髪が長い時やパーマでボリュームが増すような時に内装をフィッティングすると、髪を短くしたときにヘルメットの内装は大きくなりフィット感が低下します。

内装をフィッティングする際は髪型や頭髪の状態も考慮しておくと、1年を通じていつでも快適な内装ですごせます。忘れがちですが、とても大切なポイントです。

安全性をチェック

ヘルメットをかぶる一番の目的は安全性を確保することですよね。

日本の安全規格であるJISではバイクの排気量に応じて推奨されるヘルメットの規格が決まっているほか、世界的な安全規格となるSNELL規格ではモータースポーツでの使用も含めて厳しい安全基準が設けられています。購入するヘルメットがそれらの規格を満たすものであるか、しっかり確認した上で購入しましょう。

また、規格を満たすヘルメットであっても使用履歴の不明な中古のヘルメットを購入するのはおすすめできません。ヘルメットの耐用年数はブランドごとにことなりますが、基本的には新品を購入して3-5年で更新するのがおすすめです。

もちろん、転倒した場合やヘルメットを落下させた場合は再使用不可。帽体に一度でも衝撃が加わったヘルメットは買い換えるように心がけてください。

まとめ

今回は近年装着モデルも増えてきたバイザー付きヘルメットについてご紹介しました。

シールドの付け替えやサングラスの併用など、手間をかけなくても快適な視界を生み出すことができるバイザー付きヘルメット。正しく選ぶことでバイクライフはもっと快適で便利なものになるでしょう。

巷には数多くのバイザー付きヘルメットが販売されているので、ヘルメット選びをぜひ楽しんでみてはいかがでしょう。

※記事内の価格、情報は全て作成時点のものです。最新の情報は各ブランドページをご確認ください。

株式会社ユーロギア

記事作成 ユーロギア編集部

「モーターサイクル」「スキー」「自転車」等、アクティブスポーツを楽しむ方のためのセーフティギアを取り扱い。海外の複数スポーツブランドの総代理店として、全国に専門店を展開中。他、これらのスポーツを楽しむためのイベント開催も。

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