バイクに乗る時にスニーカーやワークブーツを着用しているライダーは少なくありません。
たしかに普段履いている靴でバイクの運転はできますが、バイクには専用の「ライディングシューズ」が適しているのは間違いありません。
バイク専用のライディングシューズは、ライディング時に的確な操作を行えるような造りになっているばかりではなく、転倒などのアクシデントの際にしっかりと足を護るプロテクト性能を有しています。
また、中には雨天時の着用を見据えた防水性能を持ち、ツーリング先での急な雨にも対応できる製品もあり、ツーリングを快適にしてくれます。
そんなライディングシューズのメリットや特徴、選び方からおすすめの商品まで解説したいと思います。
ライディングシューズ(バイクシューズ)とは
バイク用のフットウェアにはサーキット向けのレザースーツに合わせる「レーシングブーツ」やツーリング向けレーザー素材の「ライディングブーツ」がありますが「ライディングシューズ」は、よりカジュアルに使えるスニーカータイプのバイクシューズを指すことが多いです。
ライディングシューズは足首を保護するためにハイカットタイプで、バイクの運転のしやすさだけでなく、ツーリング先の散策時にも適したスニーカーのような歩きやすさを持っているのが大きな特徴です。
ライディングシューズと普通のシューズの違いは?
ライディングシューズと普通のシューズとの最も大きな違いはプロテクション性能です。
足首やくるぶしをしっかりと保護できるように、プロテクターが入っているものもあり、転倒などのアクシデントの際は普通のシューズに比べて大きな防御力を発揮します。また、足首をホールドできる形状で、転倒の衝撃などで簡単には脱げないようになっています。
操作性の面ではシフトペダルと当たる部分に「シフトガード」を装備し、爪先部分の靴のダメージを防ぎつつ、シフト操作のしやすさを実現しています。
普通のスニーカーでシフト操作を重ねると、ペダルと擦れる部分に穴が開いたりすることもありますが、ライディングシューズであればそういった心配は無用となります。
また、車体を両足のかかとで挟んで安定させる「ヒールグリップ」がしやすいように、かかとの部分に補強が入っている製品もあります。同様に、車体のステップに荷重しやすいようにソールに芯が入っているものもあり、一般のシューズに比べるとライディングに適した造りとなっています。
さらに、靴紐がペダルなどに引っかからないように、ベルクロやダイヤル締め付け式のBOAフィットシステムなどを採用し、シューレースを使わないライディングシューズもあります。
防水性や撥水性を持ち、雨天のライディングに強いのも多くのライディングシューズに共通した特徴と言えるでしょう。
ライディングシューズの選び方
現在、ライディングアパレルメーカーからは、さまざまなライディングシューズがリリースされています。 その中から自分のバイクやライディングスタイルに合った商品選びをするには、どのような点に注目すべきか、選び方のコツを解説します。
サイズは、大きすぎても小さすぎてもダメ
ライディングシューズは、一般のシューズよりもサイズ選びがシビアになります。
キツすぎればライディング時の足の動きをスポイルすることになりますし、大きすぎてシューズの中で足が動いてしまうようだと、正確なペダル操作はできません。
また、親指の付け根とシフトガード位置が合ってないと、シフトミスを誘発することにもなりかねず、シフトミスの頻発はミッションの故障原因になることも。だからこそ、ライディングシューズはサイズがしっかり合ったものを選ぶことが重要となります。
サイズはメーカーごとでかなりバラツキがあるものです。
できるだけ試着を行い、可能ならば愛車にまたがった状態を想定して、足を動かして操作感などを確認しておきたいところです。
走るシーンにあった機能のライディングシューズを選択
ライディングシューズは、ロングツーリングや林道走行まで想定するようなヘビーデューティーなものから、普通のスニーカーと変わらないカジュアルなデザインと軽さを持ったものまで、さまざまな種類があります。
ライディングシューズを選ぶ際には、自分のバイクライフに合ったものを選ぶのがおすすめです。
ロングツーリングが多いならば、透湿性や防水性が高く、プロテクターが多く入ったものを選ぶのが良いですし、街乗りがメインで雨の日に乗ることが無いのであれば、スニーカーテイストで軽量で歩きやすいライディングシューズを選ぶのが良いでしょう。
また、冬場はめったにバイクに乗らず、愛車を冬眠させてしまう人なら蒸れにくいメッシュ素材のライディングシューズはぴったりです。
反対に真冬でも毎週末ロングツーリングを楽しむなら、春夏・秋冬でライディングシューズを使い分けるのもおすすめです。真冬にメッシュ素材のライディングシューズを着用するには、いくらインナーで防風性の高いものを履いていても冷気の侵入は防げません。
対して真夏に裏ボア素材の防風性の高いライディングシューズを履くのは厳しいものがあります。
このように、自分の「バイクの楽しみ方」を想定して、それに合わせた性能を持つ最適な一足を選びましょう。
おしゃれや、機能性重視等のデザインや外観
ライディングシューズは愛車のデザインに合ったものを選ぶのも重要です。
フルカウルのスポーツモデルにオフロード向けのライディングシューズはミスマッチですし、逆もまた然り。
また、ライディングシューズは丈で見え方と機能性が異なるので、シューズ選びの際は丈に注目してみましょう。
街乗りでカジュアルならショート丈で軽快なデザインを選ぶのが最適。
一方、ツーリングメインでツアラーバイクに合わせるなら、ロング丈のものが機能的にもデザイン的にもマッチするでしょう。
スーパースポーツモデルなら、サーキット用のレーシングブーツを街乗り用のライディングブーツとして使用するのもおすすめ。
操作感や防御性は申し分無いですし、レーシングブーツのビビットなカラーとデザインはストリートでも映えるのです。
ライディングシューズおすすめ5選
機能性や安全性などだけでなく、デザインも兼ね備えたライディングシューズをダイネーゼとモモデザインからご紹介。ライディング時はもちろんのこと、バイクから降りた時や街歩きの時も足元をスタイリッシュに決めてくれるおすすめアイテムのご紹介です。
METRACTIVE D-WP SHOES
防水性と耐久性に優れたフルグレインレザーを採用し、ツーリング時の天候急変にも対応するライディングシューズ。
足首まで保護するハイカットのスタイルですが、サイドジッパーを装備しており、脱ぎ履きは容易。ツーリング先での食事や温泉など、シューズを脱ぐシチュエーションでも役立ちます。
また、シューレースの結び目がステップに引っかからないようにカバーを装備しており、バイク用としての工夫が随所に見られます。
ライディング中だけでなく、歩行時にも良好なグリップとクッション性を発揮するGroundtrax®ソールを採用しており、機能性も秀逸。
カラーラインナップは3色で、いずれもレザーの風合いを持っており、ツーリングだけでなく普段用としてシーンを選ばず使えるファッション性の高さも大きな魅力となっています。
S. GERMAIN 2 GORE-TEX® SHOES
クラシカルなチェルシーブーツのデザインの中に高機能とバイク用としての装備を詰め込んだ「S. GERMAIN 2 GORE-TEX® SHOES」は、現在流行中のネオクラシックモデルとのマッチングも良好です。
メインのマテリアルとなるフルグレインカウハイドレザー(牛革)は、ソフトで履きなれたフィーリングを実現し、長時間の着用でも疲れにくさを発揮。
内側のジッパーによって脱ぎ履きも容易となっており、どこへでも履いていける気軽さを持っています。
また、Gore-Tex®メンブレンの採用によって、防水性と透湿性を備えており暑い季節の雨でもシューズの中を快適に保つことができます。
レザーブーツならではの重厚感は、カジュアルな服装だけでなく、ジャケットスタイルにも合わせやすく、汎用性の高さが大きな魅力です。
YORK AIR SHOES
カウハイドスエードレザー(牛革)を採用した「YORK AIR SHOES」は、3つのカラーバリエーションを持っており、いずれもスニーカーのようなスポーティなデザインです。
アッパーにはシフトガードが設けられているとともに、スクーターのフロアボードの上で充分なグリップを発揮するラバーソールを採用。ミッション車でもスクーターでも快適なライディングを実現します。
カジュアルなデザインながら、足首にはプロテクターを内蔵。CEの安全認証も受けているので、高い安全性が期待できます。
ツーリングから街乗りまで、1足で幅広くカバーしたいライダーやスクーターでもしっかり操作性や安全性に気を遣いたいという人には最適なライディングシューズといえます。
FIREGUN-3 WP NERO BLACK
極めてシンプルでありながらモダン要素があり、タウンユースにも使えるようなデザインが特徴。シューズの後ろには、モモデザインのロゴがさりげなくあしらわれているのもポイントのひとつ。 しかし、見た目だけではありません。スニーカーのような抜群のフィット感でライディング時と歩きやすさの両方を実現。さらには、通気性と防水性にも優れているので、夏場のツーリングや突然の雨にも対応可能です。 耐摩耗性のあるGroundtraxアウトソールが使用されているので、アスファルトやステップでの安定性とグリップ力が得られます。インソールには、OrthoLiteが使われており、耐久性・クッション性に優れており、更には通気性にも優れているので、足の蒸れを防ぎ快適さを保ってくれます。また、取り外しも可能なので、洗濯機で洗えて便利です。安全面ではEC認証も取得。
商品詳細FIREGUN-2 GTX NERO BLACK
街乗りからショートツーリングまで幅広くカバーし、機能性、安全性、履きやすさを兼ね備えたバイカーの要望をあらゆる面からサポートしてくれるシューズです。GORE-TEX®が使用されており、防水性と透湿性に優れているので、大雨でも足元をドライに快適に保ってくれます。
このシューズの一番の特徴は、ランニングシューズなどにも使われるEVA素材に革新的なZPLATEを内蔵したミッドソール。これにより、転倒時の横方向からの衝撃に対する保護性能を高めつつ、歩行時の縦への柔軟性も確保。ライディング時のみならず、歩きやすさも追求した一足となっています。
EC認証取得。
高機能ライディングシューズで安全で快適なバイクライフを
バイクに乗るときには必ずプロテクターを装備した上下ライディングウェアを着用する人でも、意外と足元に気を遣っていないことが少なくありません。
アクシデント時の安全性と、ライディングの操作性を両立しつつ、ツーリング先で気兼ねなく軽快に歩くことができる。そうした幅広い利点を持っているライディングシューズは今やライダーの必須装備といえるでしょう。
まずは、自分が愛車と走るシーンを想定し、それに最適なデザインと機能性をもつライディングシューズを手に入れてみるのがおすすめです。
特にここで紹介したダイネーゼやモモデザインのライディングシューズはいずれも高機能と安全性を両立しています。
また、今回ご紹介したバイクシューズは、デザイン性にも優れたアイテムなので、バイクライフをより一層楽しくしてくれること間違いなしです。はじめての1足としてもおすすめです。
※記事内の価格、情報は全て作成時点のものです。最新の情報は各ブランドページをご確認ください。
株式会社ユーロギア
記事作成 ユーロギア編集部
「モーターサイクル」「スキー」「自転車」等、アクティブスポーツを楽しむ方のためのセーフティギアを取り扱い。海外の複数スポーツブランドの総代理店として、全国に専門店を展開中。他、これらのスポーツを楽しむためのイベント開催も。
バイクプロテクターは必須。種類や選び方、おすすめのプロテクターをご紹介。
初心者であればなおさら、ついついプロテクターは後回しになりがちです。でも、本当にそれで大丈夫なのでしょうか?なぜ、バイクに乗るときにはプロテクターを装備すべきなのか?その必要性をお届けします。
夏用のおすすめバイクプロテクター10選|プロテクターの選び方も紹介
普段着で乗ってしまいたいけれども安全面が不安。そんな時に便利なのが、単体のプロテクターです。 インナータイプから外付けの単品タイプまで、夏のちょい乗りスタイルに活躍するプロテクターをいくつかご紹介します。
バイク用ヘルメットのおすすめは?種類や特徴、選び方のポイントも
バイクには多彩な装備がありますが、なかでもヘルメットは道路交通法で着用義務が定められているほど重要なライディングギアのひとつ。今回は、ヘルメット選びのポイントや安全規格だけでなく、ヘルメットの形状やその特徴なども紹介します。