バイクで走行している途中、急に雨が降ることもあります。そのときにバッグを体に身に付けていたり、バイクに取り付けていたりする場合、雨によって中身まで濡れてしまうことがあるでしょう。
突然の雨に備えて、バイクに乗る際は防水バッグを使用するのがおすすめです。
防水バッグといっても、タイプや容量などが豊富にあります。そのため、使いやすさや用途に合わせて選ぶことが大切です。
そこで今回は、バイク用防水バッグの選び方やおすすめの商品までご紹介するので、バッグ選びの参考にしてください。
バイクに乗るときのバッグは防水を選ぶべき?
バイクに乗る際に使うバッグといえば、大きさや軽さが重視されますが、防水性もチェックしておきましょう。防水性のあるバッグであれば、突然雨が降ってきた場合にも中身が濡れる心配がありません。
逆に濡れたものを持ち運ぶときにも役立ちます。また、バイクに乗るときだけではなく、アウトドアや水辺でアクティビティを楽しむ際にも使えることもメリットです。
ただし、防水バッグは通気性が悪い点がデメリットといえます。水が浸透しないようにしっかり密閉されている構造であるため、通気性が悪くカビや菌が繁殖しやすい傾向にあります。とくに濡れたものを入れた後は、洗濯してしっかり乾かして、清潔な状態を保つようにしましょう。
防水と撥水の違いは?
水に強いバッグは、防水と撥水の2種類に分けられます。防水と書かれている場合、基本的に水が浸透しない素材や仕様となっているのが特徴です。
一方、撥水は水をはじく性能のことを指します。バッグ表面に撥水加工を施すことで、少しの水ならはじき、浸透しない仕様となっているのが特徴です。長時間水をかけ続ける、または撥水加工がされていない部分からは水が浸透してしまう可能性があるため、完全な防水ではありません。
先に述べたとおり、防水バッグは通気性が悪いデメリットがありますが、水が浸透しにくい点では撥水よりも優れています。雨や水で浸水しにくいバッグを使いたいのであれば、防水と書かれたバッグを選びましょう。
バイクに乗るときの防水バッグの選び方①「防水バッグの種類」
防水バッグには、さまざまな種類があります。種類によってデザイン性から使い勝手まで変わってくるため、自分が使いやすいタイプを選ぶことが大切です。
バイク用防水バッグは多数あるので、それぞれの特徴をご紹介します。
ウエストバッグタイプ
腰に身に付けるウエストバッグは、小型から大型までさまざまなサイズが展開されています。サイズによりますが、貴重品や飲み物といった細かいものを入れるのに便利です。
ウエストバッグを利用するメリットは、スマートフォンや財布などの貴重品をサイドバッグやシートバッグからいちいち取り出す手間を省けることでしょう。
SAや道の駅で休憩する際も、貴重品を肌身離さず持ち歩くことができ、バッグの中からすぐに取り出すことができます。
ロングツーリングの補助用としても大活躍するでしょう。
リュックタイプ
リュックタイプは、ウエストバッグよりも容量が大きく、背中に背負うのでバイクに毎度取り付けや取り外しが不要な点がメリットです。
容量が大きなバッグであれば、着替えや雨具なども収納でき、荷物が多くなるシーンに適しています。
ノートPCや資料などの持ち運びにも適しているので、通勤・通学といった普段使いにもおすすめです。
リュックの中には、シートバッグとして車体に固定できるタイプもあるので、荷物が重たい場合には、シートに取り付けるなど2WAYで使用できて便利です。
リュックの場合、長時間背負っていると疲れやすい点がデメリットです。また、財布や携帯などの小物を取り出す際に、埋もれてしまってなかなか出しづらいこともあります。そのため、サイドポケットなど小物の出し入れが簡単にできる収納スペースがあるか、チェックして選びましょう。
フロントバッグタイプ
フロントバッグは、バッグをハンドルバーに固定できるバッグです。貴重品や小物の収納に適したコンパクトなバッグなので、短距離のおでかけや補助用として活躍します。
一般的に防水素材で作られているので、雨や水しぶきから荷物を守ることが可能です。また、ポケット部分は小銭入れとして活用できます。
例えば、有料道路やガソリンスタンドで支払いをする際に、ハンドルバーポケットからすぐに小銭入れを取り出すことができるでしょう。
デメリットは、小さなバッグなので入れられるものが限られてしまうことです。
タンクバッグタイプ
タンクバッグは、シート前に取り付けるバッグです。フロントバッグタイプより大きく、また体勢を変えることなく荷物を取り出せるので、大きめの財布などを入れる収納スペースが欲しいときに適しています。レインウェアを入れておけば、急に雨が降ったときもすぐに対応することが可能です。
バッグの表面にスマホ操作用の窓があれば、スマホを入れてナビとしても使用できます。
タンクバッグはマグネットで簡単に着脱できるものが多いです。簡単に着脱できるタイプであれば、バイクから取り外して荷物を持ち歩くこともできます。ただし、タンク部分がプラスチックカバーでおおわれているタイプのバイクは、マグネット式のタンクバッグが取り付けられないので注意してください。
また、取り付け方法によってはバイクに傷が付いたり、容量が大きいと運転時に邪魔と感じたりするデメリットもあるので、取り付け方や容量をよく確認しましょう。
タンクバッグのおすすめ商品については以下の記事でもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
【厳選】バイク用タンクバッグおすすめ|使用するメリットや選び方も解説
シートバッグタイプ
リアシートに固定して取り付けるシートバッグは、荷物が多いときや重量の大きな荷物を持ち運びたいときに適しています。シートバッグの一般的なサイズは5~20Lですが、50Lの大容量のバッグもあります。
持ち運ぶ荷物が多くなりやすいキャンプやロングツーリングをする際におすすめです。
シートバッグは、リュックやショルダーバッグとして使えるタイプもあります。バイクから降りた後は、背中に背負ったり、肩に掛けたりした状態で持ち運ぶことが可能です。
固定方法は、リアシートを外してベルトを挟む方法と車体フレームにベルトやゴムコードを接続させる方法があります。主流となっているのは、リアシートを外してベルトを挟む方法です。リアシートにベルトを接続してしまえば、ワンタッチでバッグを取り外せることができます。
リアシートが外せない場合、車体フレームにベルトやゴムコードを接続する方法でバッグを固定しなければなりません。そのため、事前にリアシートが外れるかどうか確認しましょう。
ドライサック
ドライサックは、ロールトップ式の小分け袋のことです。バッグとは少し異なりますが、防水性に優れているのでバッグに常備しておくと便利です。
例えば、衣類や寝袋など、濡らしたくないものをドライサックに入れておけば、急に雨が降ってきたときも中に入れたものが濡れることはありません。つまり、防水性のないバッグを使っている場合でも、ツーリング中に雨が降ってきても荷物が濡れることを防げます。
また、防水バッグであっても、完全に浸水を防げるとは限りません。ドライサックを使うことで、より高い防水性を確保できるメリットがあります。
バイクに乗るときの防水バッグの選び方②「防水バッグの容量」
バイク用の防水バッグ選びでは、容量も重要となってきます。何を入れるのか、またどのくらいの量を入れるのかによって必要な容量は変わってくるでしょう。
容量を考えずにバッグを買ってしまうと、必要なものが収まりきらず、別にバッグを用意しなければならない事態になってしまうこともあります。ここでは、防水バッグの主な容量と利用シーンをご紹介します。
~10L
10L以下の防水バッグはコンパクトなので、持ち運びがしやすいことが大きな特徴です。小さなバッグであるため、スマートフォンや財布など、貴重品を持ち運ぶ際に適した容量といえます。
貴重品や小物を収納できるので、短時間のおでかけやロングツーリングの補助用バッグに向いています。また、グローブやレインウェアなども入れることが可能なため、通学・通勤など日常使いにも適しているでしょう。
10~20L
10~20Lになると容量にある程度のゆとりが出てくるので、貴重品だけではなく、飲み物や上着などの収納もできます。
キャンプや釣りなどのアウトドアの場合、ボトルや着替えなどを入れることが多いため、20L近くあると安心です。
ある程度小物を収納できるので、日帰りツーリングにも適しています。
バイクで買い物に行く際、荷物が多くなった場合にも収納できるので、マイバッグ代わりにもなるでしょう。
20~30L
20~30Lは、通勤・通学、1泊程度の旅行であれば十分に対応できる容量です。ツーリング用品に合わせて、宿泊用品などを1つにまとめて収納できます。
衣類は薄手のものであれば、着替えを含めて1泊分を入れることが可能です。普段使いから旅行まで使える汎用性が高い容量なので、このサイズで1つ防水バッグを用意しておけば、快適なバイクライフを送れるでしょう。
30~40L
30~40Lは、1~2泊程の旅行に適した容量です。普段使いとしては大きすぎる可能性がありますが、宿泊を伴うシーンでは大活躍します。多くの荷物を収納できるため、お土産を入れるなど、出発時よりも荷物が増えてしまいそうなときも対応することが可能です。
40Lぐらいの防水バッグであれば、旅行だけではなく、キャンプでも活躍するでしょう。寝袋やソロテントなど、キャンプで持ち運ぶ荷物は多いので、大容量のバッグであれば必要な用品をすべてまとめることができます。
40L~
キャンプ・バーベキュー・泊まりがけの登山など、持ち物が多くなりやすいアウトドアを楽しみたいときは40L以上の防水バッグがおすすめです。
防水バッグの中でも特大なので、かさばりやすい用具や着替え、防寒着なども収納できます。
3泊以上のロングツーリングや宿泊日数が多い旅行にもおすすめの容量です。頻繁に長期旅行やキャンプをする人は、40L以上のバッグを1つ持っていると便利でしょう。
バイクに乗るときの防水バッグの選び方③「防水バッグの素材」
バイク用の防水バッグに使われている素材は商品ごとに異なります。素材ごとに機能性や特徴が異なるため、使用している素材にも注目してみましょう。防水バッグで主に使われている素材とその特徴は以下のとおりです。
ターポリン
ポリエステルやナイロンの布に合成樹脂をコーティングして作られた生地です。3層構造となっている生地であるため、耐久性と耐水性が高いという特徴があります。
さらに、防汚性にも優れているので汚れにくく、お手入れがしやすいのもメリットです。
ハードな環境に適した素材であるため、アウトドア用のバッグによく採用されています。バッグ以外にも、工事現場の養生シートや横断幕・懸垂幕、イベント用のテント・幕などさまざまな用途で使用されている素材です。
ターポリンの表面を加工している合成樹脂は柔らかいので、バッグによっては折り畳んでコンパクトにもできます。折り畳んでもシワになりにくいので、安心して保管・収納することが可能です。ただし、他の素材と比べると重いので、登山といった軽さを求められるシーンには適していないことがデメリットといえるでしょう。
ポリエステル
石油などを原料に作られる合成繊維です。三大合成繊維の1つであり、日本国内でも生産量と消費量のどちらでもナンバーワンといわれるほど、数多くの商品に用いられています。
そんなポリエステルは、軽量なので持ち運びがしやすく、耐久性が高いことが特徴です。乾きやすい素材なので、濡れたものを収納する際にも適しています。
また、日焼けが起こりにくく、虫害の影響も受けにくいため、長期にわたって使用することが可能です。
しかし、完全防水素材ではない点に注意が必要です。
水に強い素材であっても、長時間水に浸かると浸水してしまう可能性があります。そのため、大雨の日の使用は避けた方が良いでしょう。
また、耐火性が低い素材なので、火が付くと溶融してしまいます。火気のそばに置くのは避けてください。
ナイロン
ポリアミドと呼ばれる石油を原料とした合成樹脂から作られている合成繊維です。ポリエステルと同じく三大合成繊維の1つであり、こちらも多様な用品に用いられています。
ナイロンは、綿の約10倍ともいわれるほど耐摩擦性に優れています。また、伸縮性のある素材なので、ポリエステルのバッグよりも伸度の良いものが多いです。
さらに、軽量で耐久性が高く、吸水性が低いので、比較的早く乾くという特徴も有しており、性質的にはポリエステルと似ています。
耐摩擦性に関しては、合成繊維の中では圧倒的に優れているので、摩擦への強さを重視したい場合におすすめです。
ただし、ナイロンの防水バッグは、黄ばみや色あせが起きやすい点には注意しましょう。
また、完全防水仕様ではないため、こちらも大雨の日の使用は避けた方が良いです。
熱にも弱い性質を持つため、保管するときは直射日光を避け、火気の近くにも置かないようにしてください。乾かす際に乾燥機やドライヤーを使うのも避けましょう。
PVC
PVCは、ポリ塩化ビニルの別名です。高い耐水性を誇り、長靴などの防水アイテムによく用いられています。そのため、バイクでのツーリングだけではなく、釣りやマリンスポーツなどでも活躍する素材です。
水に強いので、汚れてしまっても水拭きや水洗いで手軽に落とすことができます。耐候性にも優れているので、紫外線による劣化が起きにくいのもメリットです。
また、柔らかい素材なので、折り畳みができるバッグもあります。
しかし、防水性が高い分、通気性が悪く内部が蒸れやすいことがデメリットです。濡れたままの衣類やタオルなどを入れてバッグを放置すると、内部でカビが発生する原因となってしまいます。
濡れたものを収納したときは、使用後に洗ってしっかり乾燥させましょう。
また、耐熱性が低い点にも注意してください。68~80度で硬化してしまうので、高熱の場所に近づけることは避けてください。
バイクにおすすめの防水バッグ6選
いざバイク用の防水バッグを選ぼうとしたとき、種類が多いのでどうしても悩んでしまいがちです。
そこでここでは、おすすめの防水バッグを6つに厳選してご紹介します。バッグ選びの参考にしてください。
EXPLORER WAIST BAG 1.8L
EXPLORER WAIST BAG 1.8Lは、バイクツーリングからアウトドアシーンまで活躍するウエストバッグです。ブラックカラーなのでシンプルかつシックなデザインとなっており、ダイネーゼのロゴマークがアクセントとなっています。男女問わず使いやすいデザインです。
PVC素材を採用しているので、防水性が高く、軽量なので持ち運びもしやすいのがポイントです。容量は1.8Lと非常にコンパクトですが、財布やスマートフォンなど貴重品や小物の持ち運びに便利で、デイリーユースとしても使いやすいでしょう。ちょっとしたおでかけや補助用に適したバッグとなっています。
DAINESE HANDLEBAR POCKET
DAINESE HANDLEBAR POCKETは、フロントバッグとして使用できる防水ポーチです。4つのベルクロファスナーを使って、バイクのハンドルバーにしっかり固定させることができます。ベルクロファスナーはマジックテープとなっているので、着脱しやすく、バイクを降りた際に簡単に取り外して持ち運ぶことが可能です。 ファスナーも防水仕様となっているため、雨が降っても水が内部に入り込みにくくなっています。また、クリアポケットが備わっており、スマートフォンなどのすぐに見つけて取り出したい小物の収納にも便利です。
商品詳細EXPLORER WP BACKPACK 15L
EXPLORER WP BACKPACK 15Lは、PVC素材で作られたリュックタイプの防水バッグです。ツーリングはもちろん、通勤・通学やアウトドアなど、さまざまなシーンに使うことができ、汎用性に優れています。容量は15Lなので、デイリーユースから日帰りツーリングにもおすすめです。 ショルダーストラップやサイドポケットなどに通気性の良いメッシュ素材を採用しているのも特徴です。内ポケットには衝撃防止用のパッドを備えているので、ノートPCのようなデリケートなアイテムも安心して収納できます。サイドポケットには別に防水ファスナーポケットがあるので、濡らしたくない小物を安心して収納できます。 サイドDリングが備わっているので、リュックをバイクに固定して持ち運ぶことも可能です。
商品詳細ALL ELEMENTS PACK STEALTH
ALL ELEMENTS PACK STEALTHは、ナイロン製のリュックです。ナイロン素材でできていますが、防水加工に加えてロールトップ構造となっているので、完全防止仕様となっています。26Lと比較的容量が多いため、荷物の多い通勤・通学や、1泊旅行でのツーリングに適しています。 上部を開くとたっぷり荷物を収納でき、口が大きいので出し入れがしやすいのが特徴です。内部のライナーにラップトップ収納やジップポケットも備わっているので、文房具や貴重品などの小物も収納できます。 また、背面は通気性に優れているので、熱を逃がし、蒸れにくい仕様です。2wayで調節できるフロントホックもあるので、背負ったときの安定感も魅力といえます。 さらに、センターには、取り外しができるヒップベルトがあります。取り外しができるので、バイクに乗車する際にタンクを傷付ける心配がありません。洗練されたデザインに高性能な防水リュックとなっています。
商品詳細EXPLORER WP DUFFEL BAG
EXPLORER WP DUFFEL BAGは、PVC素材を使った防水性・耐久性に優れたダッフルバッグです。サイドDリングによってバイク本体に簡単かつしっかり固定させることが可能なため、高速走行でもズレや落下するリスクが低く、安心してツーリングを楽しめます。 こちらのバッグは、バイクから降りた際も快適に持ち運べるようにデザインされているのが特徴です。キャリーハンドルがあるので、ハンドバッグとして持ち運ぶこともできます。また、ストラップは調節可能なため、肩に掛ければ両手が空いた状態で持ち運ぶことも可能です。 他にも、防水ファスナー付きの取り外しができるアウトポケットや、ライディング中の視認性を高める反射インサートなどが備わっています。フロント部分にはバルブがあり、そこから余分の空気を抜いて容量を圧縮させることも可能です。 容量は19L・45L・60Lの3種類で展開しており、用途に合わせて選ぶことができます。19Lはカラーバリエーションがブラック1色ですが、45Lと60Lはブラックとグリーンから好みの色を選ぶことが可能です。
商品詳細まとめ:バイクの使用用途に適した防水バッグを選ぼう!
バイクに乗車する際に持ち運ぶバッグは、防水性能があるものをおすすめします。防水バッグであれば、急な雨天時でも荷物が濡れてしまうリスクを減らすことが可能です。
ただし、水に強いバッグには防水と撥水の2種類があるので、浸水を防ぎたいのであれば防水機能があるかしっかり確認しましょう。
また、防水バッグにはウエストバッグやリュックなどさまざまな種類があり、容量も使用している素材も多彩です。
どういう目的で防水バッグが必要なのか、どう使いたいのかを明確にした上で、自分に合ったバッグを選びましょう。
※記事内の価格、情報は全て作成時点のものです。最新の情報は各ブランドページをご確認ください。
株式会社ユーロギア
記事作成 ユーロギア編集部
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